沖澤のどかさん&京響によるR・シュトラウスの≪英雄の生涯≫をCDで聴いて

沖澤のどかさん&京響によるR・シュトラウスの≪英雄の生涯≫(2025年ライヴ)を聴いてみました。
図書館で借りたCDでの鑑賞になります。
2025年の3月14,15日の2日間にわたって催された定期演奏会でのライヴ録音。私は、その第2日目をホールで聴いています。
実演に接しての印象は、沖澤さんらしいケレン味のない演奏ぶりが示され、かつ、ホールの残響をシッカリと取り入れながらの豊潤な演奏が繰り広げられていた、というもの。小細工を弄さずに、率直な音楽が奏で上げられていた。その姿勢は頗る潔いものだと感じられたものでした。そして、清心で、屈託がなくて、端正な音楽づくりに、感心させられた。そんなこんなもあり、好演だったと受け止めたものでした。
その演奏がCD化された。きっと、ホールで聴いた感覚を追体験することができるだろうと、心弾ませながら聴き始めたものでした。
なるほど、ケレン味のない音楽が、CDにも刻まれている。しかしながら、潤いの薄い音楽だな、という印象を抱かずにはおれませんでした。
概して、豊穣とは言い切れない音楽になっている。もっと言えば、R・シュトラウスならではの豊麗な音楽が鳴り響く、といった形にもなっていない。艶やかさにも不足している。しなやかさも十分とは言えそうになかった。
そのうえで、これはホールで聴いている際にも感じられたことなのですが、この作品での演奏において備わっていて欲しい「恍惚感」が、今一つ希薄だったように思えた。
総じて、実演に接している際に味わった陶酔からは遠い音楽となっていた、というのが正直なところでありました。
これは、実際の演奏を、マイクが完全に捉え切れていないからなのでしょうか。或いは、「ホールに身を置いている」ということからくる臨場感が、当日の私の気持ちを高揚させていたからなのでしょうか。もっとも、それが「実演に接する」ということなのですが。
色々と考えさせられる「CD鑑賞」となったものでした。
※参考に、実演に接した当日のブログ投稿へのリンク先を、下に添付させて頂きます。
https://yasushi-music-room.com/5630





