祇園祭・前祭の宵山と、アーメリング&レッパード&イギリス室内管によるモーツァルトの≪エクスルターテ・ユビラーテ≫を聴いて

明日はいよいよ、祇園祭の前祭の、山鉾巡行と、御神輿の渡御の日。その前日となる今日は宵山ということで、行ってきました。
添付写真は、長刀鉾と、蟷螂山のカマキリのからくり人形。
界隈の道は、人・人・人でごった返していて、思うように進まないことが多かった(歩行者も一方通行となっている区間が多かった)ものの、鉾からのお囃子の音も聞こえてくるなどして、華やかで、賑やかな雰囲気を堪能してきました。

さて、本日は、アーメリング&レッパード&イギリス室内管によるモーツァルトの≪エクスルターテ・ユビラーテ(踊れ、喜べ、幸いなる魂よ)≫K.165(1969年録音)を紹介することに致します。

伸びやかで、清らかな歌であり、演奏となっています。しかも、途轍もなくチャーミングでもある。それはまさに、アーメリングの魅力が前面に出ている演奏だと言いたい。
全編を通じて、清楚で透明で、暖かな雰囲気に包まれていたものとなっています。そのうえで、この作品に相応しい喜びに溢れている。とりわけ、急速な部分では、生気に満ちていて、明朗快活な音楽が響き渡ることとなっている。そういった様は、「音楽全体が歓喜で弾んでいる」と表現したほうが相応しいでしょう。しかも、ゆっくりとした箇所では、優しさに満ちたものとなっている。
更に言えば、聴き手を幸福感で包みこんでくれる音楽が鳴り響いている。そして、演奏の全編から、アーメリングの音楽性の豊かさや、暖かい人柄が滲み出ているとも言いたい。
純粋無垢で、天衣無縫な歌。そして、愛くるしくもある、そのような歌いぶりが、聴き手を虜にする。そして、このチャーミングな作品の魅力を、いや増してくれている。
そのようなアーメリングに対して、レッパードによる指揮もまた、溌剌としていて、しかも凛としてもいて、頗る魅惑的。実直な演奏ぶりであるところも、アーメリングの歌に似つかわしい。

アーメリングの魅力と、この作品の魅力の双方を存分に味わうことのできる、なんとも素敵な演奏であります。