シャイー&ウィーン・フィルによるチャイコフスキーの交響曲第5番を聴いて

シャイー&ウィーン・フィルによるチャイコフスキーの交響曲第5番(1980年録音)を聴いてみました。
録音当時、シャイーは27歳。

このCDを入手したのは昭和60年(1985年)6月12日。
この日、私にとっての最初のCDプレーヤーを購入したのでありました。それに伴って我が人生初めてのCDとして購入したのが、こちらだったのであります。
最初に買うCDはウィーン・フィルによるものにしようと、心に決めていた私。そのような中で、1982年にLPで初出されてから大評判を取っていた当盤、まだ聴いたことがありませんでしたので、こちらにしたのでありました。

さて、ここでの演奏はと言いますと、克明にして、鮮烈なものとなっています。
エネルギッシュで、ドラマティック。覇気が漲っていて、推進力に富んだ演奏が展開されています。しかも、しなやかで、瑞々しい。歌心に満ちていて、流麗でもある。更に言えば、豊麗でもある。
そのような演奏ぶりが、チャイコフスキーの作品にとても似つかわしい。
しかも、過度に華美になるようなことはなく、大仰な表現に傾くようなこともなく、地に足を付けた演奏ぶりが示されている。そう、グランドマナーの貫かれている演奏だと言えましょう。その素振りは、とても27歳の若手指揮者だとは思えません。
そのうえで、ふくよかで艶やかな美音を添えてゆくウィーン・フィルは、ここでも頗る魅力的であります。

シャイー&ウィーン・フィルというコンビの魅力がクッキリと刻まれている、なんとも素敵な演奏であります。