ミュンシュ&ボストン響によるルーセルの≪バッカスとアリアーヌ≫第2組曲を聴いて

ミュンシュ&ボストン響によるルーセルの≪バッカスとアリアーヌ≫第2組曲(1952年録音)を聴いてみました。

ミュンシュならではの、鮮烈で熱い演奏となっています。推進力に満ちていて、とても逞しくもある。
ルーセルの音楽は、ある種の凶暴性を備えていると言えましょうが、最終場面などは、実にスリリングで荒々しい音楽が鳴り響いています。音楽を煽りに煽っていて、頗る熱狂的。しかも、眩いまでの光彩を放っている。それはもう、痛快極まりない。
それでいて、響きが混濁するようなことはありません。潤いに満ちていて、かつ、弾力性のある音楽が鳴り響いている。
その一方で、冒頭部分や中間部では、夢幻的な雰囲気にも不足はない。ふくよかさが感じられ、エレガントでもある。

いやはや、なんとも見事な、そして、頗る魅力的な演奏であります。