デゾルミエール&パリ音楽院管によるドリーブの≪コッペリア≫組曲と≪シルヴィア≫組曲を聴いて
デゾルミエール&パリ音楽院管によるドリーブの≪コッペリア≫組曲と≪シルヴィア≫組曲(1950年録音)を聴いてみました。
明晰な、それでいて、馥郁とした薫りの立ち込めてくるような演奏であります。
全体的に、キリッとした風情が漂っている。音の粒がクッキリとしてもいる。そう、頗る見通しの良くて、明快で、スッキリとした演奏ぶりなのであります。スタイリッシュな演奏ぶりだとも言えそう。
それでいて、フランスならではのエレガントさもしっかりと感じられる。とても瀟洒であり、格調高くもある。連綿たる抒情性が漂ってもいる。また、≪コッペリア≫の有名なワルツなどは、なんとも典雅な音楽が鳴り響いて、夢見心地に誘われます。更には、全編を通じて、バレエ音楽としての弾むような快活さを備えてもいる。
そんなこんなのため、凛としていつつ、生き生きとした音楽が鳴り響いています。そして、この2つのバレエ組曲の魅力をタップリと味わうことのできる、素敵な演奏となっている。聴いていて心弾んでくる。また、ウットリとしてもくる。
デゾルミエール(1898-1963)は、バレエ音楽を得意としていたフランスの指揮者でありますが、病弱であり、晩年には健康を一段と損ね、肝心の円熟期の10年間は、療養で満足に仕事ができなかったようです。そのようなデゾルミエールが、如何に素晴らしい指揮者であったかを知ることのできる、貴重な音盤だと言いたい。
今となっては、忘れかけられている録音だと言えるかもしれませんが、多くの音楽愛好家に聴いてもらいたい音盤であります。