時代祭の見学と、ベーム&ベルリン・フィルによるモーツァルトの≪プラハ≫を聴いて

今日は、桓武天皇が平安京遷都を行った日であり、時代祭が執り行われる日。そこで、時代行列の見学へ。行列の先頭から最後列まで、ジックリと観ることができました。
時代祭は、「生きた時代絵巻」と称されますが、華やいだ気分に浸ることのできた1時間半でありました。

さて、本日の音盤紹介は、ベーム&ベルリン・フィルによるモーツァルトの交響曲全集から≪プラハ≫(1959年録音)について。

1960年前後のベームの演奏の特徴である、どっしりと構えたうえでの剛毅な音楽づくりが感じられる演奏が繰り広げられています。
キッチリカッチリとしていて、ちょっと角ばった表情をしているとも言えましょうが、骨格のガッシリとした、質実剛健なモーツァルト演奏。しかも、気宇がとても大きくもある。
それでいて、決して鈍重なものになっている訳ではありません。溌剌としているとか颯爽としているといったものとは少し違うのですが、覇気が漲っている。そして、運動エネルギーの大きな演奏となっている。
そのうえで、壮麗で、輝かしさが際立っている。充実感たっぷりでもある。そのために、軽妙なモーツァルト演奏から受ける「飛翔感」とは肌合いの異なる、宏壮な世界を羽ばたくような荘重な気分に浸ることのできる演奏となっている。

実に立派な、そして、ずしりとした手応えのある、なんとも素晴らしい演奏であります。