カザルス&マールボロ音楽祭管によるバッハの管弦楽組曲第1,4番を聴いて

カザルス&マールボロ音楽祭管によるバッハの管弦楽組曲第1,4番(1966年録音)を聴いてみました。
キッチリとした構成感が示されている、凝縮度の高い演奏が繰り広げられています。
その一方で、思いのほか流麗でもあります。カザルスが幾つかの音楽祭で臨時オケを指揮した際には、外見的にはぎこちなさが感じられるケースが多いように思われるのですが、この演奏はそのような印象が薄い。武骨さもあまり感じられない。概して、滑らかな肌触りをしていて、流麗な音楽が奏で上げられているのであります。艶やかさを帯びてもいる。
そのうえで、雄大な音楽が鳴り響いている。と言うよりも、度量の広い音楽だと言い表した方が適切かもしれません。懐が深くもある。そして、暖かみのある音楽が奏で上げられている。優しさを湛えてもいる。
そう、構成感や凝縮度の高い音楽づくりが施されていつつも、堅苦しさがさほど感じられないのであります。とは言うものの、やはりと言いましょうか、カザルスならではの厳粛さの漂う音楽となっている。毅然としてもいる。そのようなこともあり、「高く聳え立つ音楽」といった趣きが、自然と滲み出てくるようだとも言いたい。
なお、より大きな楽器編成で書かれている第4番での演奏において、雄大さや壮麗さは、一層際立ったものとなっています。
味わい深さのある演奏。真摯であり、かつ、滋味に溢れた音楽が鳴り響くこととなってもいる。
いやはや、なんとも立派な、そして、素敵な演奏であります。






