ロスバウト&南西ドイツ放送響のメンバーによるシェーンベルクの≪セレナード≫を聴いて

ロスバウト&南西ドイツ放送響のメンバーによるシェーンベルクの≪セレナード≫作品24(1958年録音)を聴いてみました。バスの独唱は、オルセン。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
7つの楽章から成り、クラリネットやギター、弦楽器群など7つの楽器による室内楽編成に、第4楽章のみバス歌手が加わる、という構成で書かれている、この作品。演奏時間は35分ほど。
さて、ここでの演奏はと言いますと、近現代の作品を得意としていたロスバウトならではの、克明にして鋭利なものとなっています。そのうえで、律動感も十分。更には、コミカルでおどけた雰囲気も決まっている。
その結果として、スッキリと纏め上げられながら、親しみに溢れた音楽が鳴り響くこととなっています。なるほど、エッジが効いてはいるものの、冷淡なところがなく、暖かみを帯びている。とは言うものの、この作品が備えている、あまり過激にならない範囲でのシニカルな雰囲気も、巧まずして表されている。
シェーンベルクによる作品だからと言って、変に身構えることなく、晴れやかな気分で聴くことのできる作品であり、演奏となっている。そんなふうに言えるのではないでしょうか。それは、ロスバウトの手腕の確かさに依るものなのでありますが。
あまりメジャーな存在だとは言えそうにありません(それは、作品についても、この音盤についても当てはまりましょう)が、一聴をお薦めしたい、興味深い1枚であります。






