オーマンディ&フィラデルフィア管によるコープランドの≪アパラチアの春≫を聴いて

オーマンディ&フィラデルフィア管によるコープランドの≪アパラチアの春≫(1969年録音)を聴いてみました。

豊麗で、色彩感に満ちた演奏が展開されています。躍動感も充分。
そのような演奏となっているのも、ひとえに、フィラデルフィア管に依るところが大きいと言えるのではないでしょうか。自国の作品を演奏するという自負心に溢れていて、共感度が高くて、アグレッシブな演奏ぶりを示してくれています。何と言いましょうか、オーマンディをリードしているようにも思える。それだけに、オーマンディにしては、敏捷性の高い演奏が繰り広げられているように思えます。そのうえで、フィラデルフィア管ならではの、煌びやかでゴージャスな響きを楽しむことができる。
そこに、オーマンディならではの「まろやかさ」も加味されたコープランドとなっている。しっかりと弾けていながらも、豊潤さが感じられもする。

独特の魅力を持っているコープランド演奏。しかも、コープランドならではと言えましょう、聴いていてウキウキとした気分に浸ることができる。
オーマンディとフィラデルフィア管の魅力が詰まった、素敵なコープランド演奏であります。