レヴァイン&シカゴ響によるオルフの≪カルミナ・ブラーナ≫を聴いて

レヴァイン&シカゴ響によるオルフの≪カルミナ・ブラーナ≫(1984年録音)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。

逞しくて、華のある演奏が展開されています。そう、力強くて、華麗でもある。演奏全体に、覇気の漲っていると言えそう。推進力に富んでもいる。この作品に相応しい律動感にも不足はない。
概して、さほど速いテンポが採られている訳ではないのですが、グイグイと引っぱってゆく力が誠に大きく、かつ、音楽が存分に躍動している。そのようなこともあって、エネルギッシュで、ゴージャスで、劇性の高い音楽が掻き鳴らされています。
それでいて、決して大雑把な演奏になっている訳ではありません。むしろ、とても精緻な演奏になっている。それは、シカゴ響の合奏力の高さや、各パートのソリスティックな巧みさや、キリっとした響きや、といった特質に依るところも大きいのでしょう。そのために、土俗性が滲み出てくるというよりも、洗練味の強い演奏になっています。そして、音楽が粘ったりダブついたりするようなことは皆無で、キビキビと進められてゆく。頗る明快な音楽が奏で上げられていると言いたい。更には、多くの場面で、小気味よさが感じられもする。
しかも、息遣いは自然。身のこなしがしなやかでもある。そう、とても流麗な演奏が展開されているのであります。そんなこんなのうえで、冒頭に戻るのですが、逞しくて、華のある音楽が鳴り響くこととなっている。

いやはや、実に痛快な演奏であります。≪カルミナ・ブラーナ≫という作品が、その痛快さを、より一層引き立ててくれているとも言えそう。しかも、この作品の魅力がストレートに伝わってくる演奏となっている。
レヴァイン&シカゴ響というコンビの美質を思う存分に味わうことのできる、なんとも素敵な≪カルミナ・ブラーナ≫であります。