ペペ・ロメロ&マリナー&アカデミー室内管によるロドリーゴの≪アランフェス協奏曲≫を聴いて

ペペ・ロメロ&マリナー&アカデミー室内管によるロドリーゴの≪アランフェス協奏曲≫(1978年録音)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。

颯爽としていつつ、柔らかみを帯びている演奏が繰り広げられています。その辺りのバランスが、なんとも絶妙だと言えましょう。
とても潤いのある演奏となっている。それでいて、冴え冴えとしている。爽快感に満ちていて、清々しく、かつ、清潔感に溢れている。そのような要素が何の違和感もなく融合されているところが、なんとも素敵であります。
更に言えば、雰囲気豊か。とは言いましても、スペイン情緒が引き立っているというよりは、もっと、スマートでスッキリとしていて、インターナショナルな世界観のようなものが感じられる。そう、普遍性を持っている「美」を備えている演奏。そんなふうに言いたくなります。
このような演奏を為し得たのも、ひとえに、ペペ・ロメロとマリナーの両者の、豊かな音楽センスゆえなのでありましょう。

聴いていて、心地よい気分に浸ることのできる演奏。そして、この作品の音楽世界に、ス~っと入り込むことのできる演奏。
なんとも素敵な演奏であります。

※添付のジャケット写真は、NMLに収蔵されているものではなく、「この音盤であれば、このジャケットだな」というものを載せたくユニバーサルミュージックジャパン社のサイトから拝借しました。