ドゥダメル&エーテボリ響によるニールセンの≪不滅≫を聴いて

ドゥダメル&エーテボリ響によるニールセンの≪不滅≫(2009年ライヴ)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
ドゥダメルは、2007年から2012年までエーテボリ響の首席指揮者を務めていますが、この演奏は、その時期にライヴ録音されたものを集成して編まれた3枚組CDの中の1つであります。
ドラマティックで、起伏の大きな演奏が繰り広げられています。
とは言うものの、大袈裟な演奏ぶりになっているとも思われない。何と言いましょうか、率直で屈託のない音楽が奏で上げられているのであります。音楽が、収まるべきところに収まっている。そんなふうにも言いたい。更には、多くの場面でオケを存分に鳴らし切っており、その様は、とても気持ちの良いものとなっている。
しかも、目鼻立ちのクッキリとしている演奏となっています。句読点がキッチリと打たれている演奏だとも言いたい。そうであるが故に、見通しが良くて、聴きやすい演奏になっている。
更には、覇気の漲っている音楽が鳴り響いている。生気に溢れてもいる。そして、推進力の豊かな演奏となっている。
その一方で、4楽章形式として捉えた際の第2楽章に相当する箇所では、コミカルな表情が、チャーミングに描き出されている。音の粒が明瞭で、冴え冴えとした空気が漂うこととなってもいる。それに続く第3楽章では、切実感のとても高い演奏が展開されている。しかも、この楽章の真ん中辺りで築かれるクライマックスでは、ゆったりとした音楽の歩みの中にも、気宇の大きさが籠められたものとなっている。そして、最終楽章へとなだれ込む接続部分では、怒涛のような勢いを備えた演奏が奏で上げられている。
そのような中間の2つの楽章での描き上げ方が、両端楽章での逞しい演奏ぶりと見事なコントラストを生むこととなっています。
なお、この作品の大きな聴きどころの一つと言えそうな最終楽章での2対のティンパニによる乱打は、意外とスッキリとしたものとなっています。そのことが、冒頭の方で書いた大袈裟な演奏ぶりになっていない、ということを象徴しているように思われる。
ドゥダメルの音楽センスの豊かさが滲み出ていて、かつ、確かな設計の元に演奏が展開されており、その結果として、聴き応えの十分な≪不滅≫が響き渡ることとなっている。そんなふうに言えそうであります。





