インバル&都響によるブルックナーの交響曲第6番を聴いて

インバル&都響によるブルックナーの交響曲第6番(2010年ライヴ)を聴いてみました。ノヴァーク版による演奏。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
なんとも率直な演奏が繰り広げられています。明朗なブルックナー演奏だとも言えましょう。そのようなこともあって、とても聴きやすい演奏となっている。
とは言うものの、決して軽い音楽が鳴り響いている訳ではありません。速めのテンポが採られていて、重厚に過ぎるといったことはないものの、音楽をタップリと響かせており、かつ、十分なる力感を備えている。要は、そのような音楽づくりが、大袈裟に傾くようなことがないのであります。
そのようなこともあり、とても折り目正しい音楽が鳴り響くこととなっている。流麗で、どこを取っても破綻のない演奏だとも言いたい。しかも、丹念に磨き上げられた演奏が繰り広げられていて、余分なものが一切含まれていない純度の高い演奏となっている。
そういったところに、このコンビによる演奏の特徴がよく表されている。
しかも、インバルによる他の多くの演奏と比べると、清々しさが窺えるというよりも、ちょっと武骨な感じを受けるところが、とても印象的。その結果として、ブルックナーの「野人」的な性格が浮かび上がってきてもいる。それは特に、第3楽章において顕著に窺えます。
そのようなインバルの音楽づくりに対して、都響は巧緻なアンサンブルで立派に応えてくれています。
このコンビの充実ぶりが刻まれている、ちょっぴりユニークであり、かつ、聴き応え十分なブルックナー演奏であります。





