ロジェ&デュトワ&フランス国立管によるプーランクの≪田園のコンセール≫を聴いて

ロジェ&デュトワ&フランス国立管によるプーランクの≪田園のコンセール≫(1994年録音)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
この作品は、クラヴサン(チェンバロのフランでの呼称)が独奏を務める協奏曲作品。急-緩-急の3つの楽章で構成されています。そして、プーランクの作品ならではの、瀟洒な音楽世界が広がる音楽となっている。エスプリが効いていて、ウィットに溢れた音楽でもある。
更には、クラヴサンを主体にした作品だということで、典雅な雰囲気を湛えたものとなってもいます。それでいて、プーランク特有の、ちょっと悪戯っぽい表情が顔を見せたりもする。
さて、ここでの演奏はと言いますと、そのような作品の性格がクッキリと描き出されたものとなっています。頗るオシャレな音楽が響き渡っている。
とは言いましても、決して曖昧模糊としたものにはなっていません。とても鮮明な演奏となっている。輪郭線が明瞭でもある。
そのうえで、清々しくて、爽やかな音楽が鳴り響いています。清明な演奏だとも言えそう。
更には、音楽が存分に弾んでいる。そう、弾力性を帯びた演奏となっているのであります。充分にエネルギッシュでもある。そんなこんなによって、実在感に溢れた演奏が展開されている。
そのような中で、ロジェによる独奏は、洗練味を帯びたものとなっています。キリっとした表情を湛えている。そして何よりも、とても可憐であり、それとともに、エレガントでもある。
そのようなロジェを支えるデュトワは、メリハリの効いた音楽を奏で上げてくれています。この演奏が鮮明なものになっているのは、デュトワに依るところが大きいと言えましょう。それでいて、全く粗暴なものになっておらずに、典雅にして格調の高い音楽が鳴り響いているのは、流石はデュトワだと言いたい。
ロジェとデュトワの美質がクッキリと刻まれていて、かつ、この作品の魅力を存分に味わうことのできる、素敵な演奏であります。






