ブーレーズ&クリーヴランド管によるマーラーの≪子供の不思議な角笛≫を聴いて

ブーレーズ&クリーヴランド管によるマーラーの≪子供の不思議な角笛≫(2010年録音)を聴いてみました。独唱は、コジェナー(MS)とゲルハーヘル(Br)。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
知的な演奏が繰り広げられています。そのために、メルヘンの世界や、子供たちの無邪気な世界が描かれてゆくというよりも、少々シニカルで辛口な音楽となっている。
しかも、透明感があって、明晰でもあるところが、いかにもブーレーズらしい。解像度の高い演奏となっていて、見通しが良く、スッキリとしている。音楽が肥大化するようなことは微塵もない。そして、清澄でもある。更には、音楽の純度がとても高い。
高踏的とも言えるような演奏。であるからこそ、この作品が持っている諧謔的な味わいも、期せずして表されているように思えます。直接的ではない、含みを持った洒落っ気のようなものが感じられる演奏だとも言えそう。
コジェナーとゲルハーヘルの歌もまた、理知的だと言えましょう。そして、澄明でもある。それでいて、人の声が持つ暖かさもシッカリあり、この演奏に晴れやかな色合いを添えてくれています。特に、ゲルハーヘルは、かなり色調の明るい歌を繰り広げてくれている。そのうえで、2人とも機知に富んだ歌を披露してくれています。
世俗を超越したような演奏でありつつも、ユーモラスでウィットのある演奏。
立派な、そして、ユニークな魅力を湛えている、素敵な演奏であります。





