バティアシュヴィリ&ネゼ=セガン&フィラデルフィア管によるショーソンの≪詩曲≫を聴いて

バティアシュヴィリ&ネゼ=セガン&フィラデルフィア管によるショーソンの≪詩曲≫(2022年録音)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。

バティアシュヴィリによる演奏は、なんとも玲瓏たるものとなっています。とても冴え冴えとした音楽が流れている。知性が前面に押し出されたものだとも言えそう。更には、きめ細やかな演奏となってもいる。
ピンと張りつめた緊張感にも不足はない。そして、内省的でもある。それでいて、ただ単に冷たい訳ではありません。なるほど、クールビューティと呼びたくなるような演奏ではありながらも、その内側には、メラメラと燃え盛るような情熱が潜んだものとなっている。必要に応じて、体当たり的な姿勢を見せることもある。
そう、過度にナイーヴな音楽となっている訳ではないのです。そのうえで、情感豊かな音楽が奏で上げられている。この作品に相応しい、繊細にして、抒情性に溢れた演奏となってもいる。
そんなこんなによって、バティアシュヴィリが頗る感受性の高いヴァイオリニストだということを、改めて強く思い知らされたものであります。
そのようなバティアシュヴィリをサポートするネゼ=セガンもまた、キリッとした音楽づくりをベースにしながら、彩り豊かな演奏を繰り広げてくれています。

バティアシュヴィリの美質が詰まった、なんとも素敵な演奏であります。