カペル&ライナー&フィラデルフィア・ロビンフッド・デル管によるラフマニノフの≪パガニーニの主題による狂詩曲≫を聴いて

カペル&ライナー&フィラデルフィア・ロビンフッド・デル管によるラフマニノフの≪パガニーニの主題による狂詩曲≫(1951年録音)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
フィラデルフィア・ロビンフッド・デル管とは、フィラデルフィア管が夏の音楽祭で演奏する際に使用する名称であります。
切れ味鋭くて、明晰な演奏が展開されています。そして、粒立ちの鮮やかな音楽が奏で上げられている。それらは、カペルによるピアノについても、ライナーによる指揮についても、当てはまる。
しかも、ドライであったり、あっけらかんとしていたり、といった音楽にはなっていない。客観性の頗る高い演奏ぶりでありつつも、情緒の豊かさが感じられもするのであります。
そのうえで、剛毅であり、かつ、鮮烈な演奏が繰り広げられています。エネルギッシュであり、起伏の大きく採られている演奏となってもいる。そのような演奏ぶりによって、この作品をジックリと抉ってゆく。その姿勢は、とても率直なものだと言いたい。そして、生命力に溢れた音楽が奏で上げられることとなっている。
そんなこんなのうえで、一点の曇りもない、澄明な演奏になっているとも言えそう。不純なものを一切含んでいない、ピュアな音楽が鳴り響いている。
更に言えば、カペルのピアノはテクニックが冴え渡っていて、その点でも、胸のすくものとなっている。
31歳の時に飛行機事故で命を落としたカペル。ここでの見事なラフマニノフを聴くと、そのような形で夭折したことが残念でなりません。
カペルが、いかに優れたピアニストであったのかが痛感できる、素晴らしい演奏であります。





