メータ&ロス・フィルによるコープランドの≪アパラチアの春≫を聴いて

メータ&ロス・フィルによるコープランドの≪アパラチアの春≫(1976年録音)を聴いてみました。
明快で、かつ、エネルギッシュでドラマティックな演奏が繰り広げられています。音楽が機敏性を持って掻き鳴らされている、といった演奏だとも言えそう。
そんなこんなのため、隈取りが鮮やかで、明朗な音楽が奏で上げられています。しかも、実に生き生きとしている。音楽が弾みながら進められている。そのようなこともあって、コープランドならではの、快活な音楽世界の広がる演奏となっている。
概して、ネアカであり、スタイリッシュな演奏だとも言えましょう。
その一方で、これまたコープランドならではなのですが、哀愁を帯びた曲想が示される場面では、シッカリとした抒情性を湛えたものとなっています。それも、じめじめとしたものではなく、カラッとした空気に包まれながら。
更に言えば、低音をしっかりと効かせながらタップリとオケを鳴らしていて、シンフォニック演奏ぶりとなってもいます。そのようなこともあり、若々しくて瑞々しくて小気味の良い演奏が展開されていつつも、壮麗さや雄大さの感じられる音楽が鳴り響くこととなっている。必要以上に華美になるようなこともない。
そんなこんなによって、聴き応え十分で、かつ、痛快な演奏となっています。そして、コープランドの作品の魅力を存分に味わうことのできる演奏となっている。
メータ&ロス・フィルらしい快演だと言えましょう。





