デュトワ&フランス国立管によるプーランクの≪めじか≫組曲を聴いて

デュトワ&フランス国立管によるプーランクの≪めじか≫組曲(1995年録音)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。

もともとが、とてもオシャレな雰囲気に包まれている作品でありますが、デュトワが演奏すると、そのことがより一層強調されてきます。実に粋な音楽になっているのです。
スッキリと纏められていて、スタイリッシュでいながら、音楽がしなっていて、伸びやか。そして、ピュアな美しさを湛えた演奏が繰り広げられています。或いは、研ぎ澄まされた感性に裏打ちされた、晴れやかで冴え冴えとした音楽になっているとも言えそう。
全編を通じて、洗練されていて、色彩鮮やかで、シックでありつつゴージャスで、しかもエレガントな演奏となっている。繊細で、詩情豊かでもある。しかも、適度なスケール感が備わってもいる。そのような演奏ぶりを通じて、スマートであり、流麗であり、しかも、エネルギッシュであり、かつ、ウィットに溢れた音楽が鳴り響くこととなっています。
いやはや、実に心弾む音楽であり、演奏であります。そして、とても美しい。

プーランクは、私の大好きな作曲家の一人。その中でも、彼の代表作の一つである≪めじか≫は、特別に愛している作品なのですが、その大好きな曲の魅力的な音楽世界を心行くまで堪能することのできる、素晴らしい演奏。
プーランクを聴く愉しさを満喫できる、素晴らしい演奏。しかも、心が蕩けてしまいそうなほどに素敵な演奏。そんなふうに表現したくなります。