ベーム&ウィーン・フィルによるモーツァルトの≪レクイエム≫を聴いて
今日はモーツァルトの命日。ということで、ベーム&ウィーン・フィルによるモーツァルトの≪レクイエム≫(1971年録音)を聴いてみました。
なんとも謹厳な演奏であります。誠に凝縮度の高い演奏となっている。敬虔であり、ピンと張りつめた空気に包まれている音楽が鳴り響いている。毅然としてもいる。更に言えば、襟元を正したくなるような演奏となっている。
それでいて、優しさにも満ちていて、まろやかさや柔らかみの感じられる演奏となっています。この辺りは、ウィーン・フィルによる貢献が大きいと言えましょう。
峻厳で、いかめしい顔つきをしていながら、優美さも湛えている演奏。全編を通じて、懐の深さや、奥行きの深さが感じられ、かつ、慈しみに満ちた音楽が鳴り響いている。
私にとっては、文句なしに「モツ・レク」のマイベスト盤であります。