シュナイダーハン&マイナルディ&ベーム&ウィーン・フィルによるブラームスの二重協奏曲を聴いて

シュナイダーハン&マイナルディ&ベーム&ウィーン・フィルによるブラームスの二重協奏曲(1957年 ザルツブルク音楽祭ライヴ)を聴いてみました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)に収蔵されている音盤での鑑賞になります。
ベームは、セッション録音では同曲をレコーディングしなかったため、とても貴重な記録だと言えましょう。
さて、この演奏を聴いての印象であります。
まずは、2人の独奏者についてになりますが、ともに端正で気品に溢れた演奏を繰り広げてくれています。
甘美なシュナイダーハン。朗々たる歌を展開してくれているマイナルディ。2人ともに、清潔感に満ちていて、真摯な姿勢が貫かれています。決して粗くならない範囲で、体当たり的な演奏が繰り広げられていて、気力が漲ってもいる。
そのような2人を、ベームがシッカリと受けとめている。ここでのベームによる音楽づくりは、謹厳でいながら、気魄に満ちたものとなっています。概して、引き締まっていて、凝縮度の高い音楽が奏で上げられている。それでいて、気宇の大きさが備わってもいる。風格タップリだとも言えそう。更には、覇気が漲っていて、熱が籠っていて、活力に溢れている。「うねり」も十分。それ故に、この作品に相応しいエネルギッシュにしてロマンティシズムに満ちた音楽が鳴り響くこととなっている。
このとき、ベームは63歳。指揮者としては壮年期を迎えていると言え、その充実ぶりがハッキリと窺える演奏が繰り広げられています。
そのうえで、ウィーン・フィルによる艶やかな美音が、ここでも大きな魅力を添えてくれているのが、なんとも嬉しいところ。
しっかとした手応えを感じることのできる演奏。更には、ジックリと腰を落ち着けて聴くことができ、それでいて、熱気も十分な演奏となっている。
なんとも素敵な演奏であります。





