コンドラシン&RCAビクター響によるロシア音楽集を聴いて

コンドラシン&RCAビクター響によるロシア音楽集(1958年録音)を聴いてみました。
収録曲は、下記の4曲。
チャイコフスキー ≪イタリア奇想曲≫
R=コルサコフ ≪スペイン奇想曲≫
カバレフスキー ≪道化師≫
ハチャトゥリアン ≪仮面舞踏会≫
難しいことを考えずに、純粋に音楽を楽しむことのできる作品と演奏が並んでいます。
ここでの演奏に共通して言えること、それは、カラッとパリッとした肌合いや味わいをしているということ。表現が真っすぐで潔い。晴れやかで鮮やかで清々しくもある。そして、華麗で輝かしい。
そのうえで、冒頭に収められている≪イタリア奇想曲≫では、明朗な演奏が繰り広げられています。急速なテンポによる箇所では、畳み掛けるような勢いが感じられる。そして、スリリングでもある。
勢いがありスリリングだという点については、≪スペイン奇想曲≫のエンディング部分が随一だと思えます。まさに、音楽が驀進している。更には、≪道化師≫の「ギャロップ」(運動会の徒競走でよく流れるナンバー)でも、軽快に飛ばしていて、鮮烈で、頗るエキサイティングなものとなっている。
その一方で、≪道化師≫と≪仮面舞踏会≫の多くの曲では、茶目っ気タップリな演奏ぶりが示されている。起伏を大きく付けていて、意識的にオーバーな表情付けがなされているようにも思われる。例えば、≪仮面舞踏会≫の第1曲目(浅田真央選手が演技に採用した曲)などは、かなり大袈裟なペーソスが表されています。それはもう、大声で泣き叫んでいるかのよう。このナンバーに限らず、悲しい(或いは哀しい)、楽しい、嬉しい、などの感情が、あからさまに表現されてゆく。そんなこんなが、良い意味での「遊び心」に繋がっている。そして、滑稽味を生んでいる。もう、聴いていてワクワクしてくる音楽となっています。そして、ニヤニヤしてもくる。
全体を通じて、ぶっ飛んだ演奏となっています。そして、とても面白い。痛快だとも言えそう。
いやはや、なんとも素敵な音盤であります。





