ガーディナー&モンテカルロ国立歌劇場管によるマスネの≪アルザスの風景≫と≪絵のような風景≫と≪ドン・キホーテ≫から「2つの間奏曲」を聴いて

ガーディナー&モンテカルロ国立歌劇場管によるマスネの≪アルザスの風景≫と≪絵のような風景≫と≪ドン・キホーテ≫から「2つの間奏曲」の3曲(1978年録音)を聴いてみました。
克明な音楽づくりが示されている演奏であります。とてもキッチリカッチリとしている。マスネの音楽は、流麗にして軽妙であり、抒情性に溢れている点に特徴があると言えそうですが、ここでは楷書調の演奏が繰り広げられている。
とは言うものの、マスネならではのお洒落な感覚にも不足はない。但し、その雰囲気は、夢見心地に誘われるようなものであったり、エレガントであったり、と言うよりも、もっと現実味を帯びたものとなっています。その分、躍動感を感じられる演奏となっている。更には、充分過ぎるほどに生き生きとした表情を湛えている。
そのうえで、例えば≪絵のような風景≫の第1曲目などでは、お茶目な雰囲気も十分。そのようなことも含めて、ここでの3曲全般において、とてもチャーミングな音楽が鳴り響くこととなっています。洗練味を帯びてもいる。こういったことは、マスネの音楽には不可欠な要素だと思われ、であるからこそ、マスネの音楽の魅力がシッカリと伝わってくる演奏となっている。そしてこれは、マスネを聴く際にしばしば湧いてくる感慨でもある訳ですが、「聴く者の心を幸福感でいっぱいにしてくれる、素敵な音楽だな」という思いが自然と込み上げてくる。
なおかつ、≪絵のような風景≫の「夕べの鐘」や「ジプシーの祭り」において顕著なように、華やかさにも不足がない。
ここに収められている佳曲の魅力を存分に味わうことのできる、素敵な演奏であります。





